新型プリウスUグレードとGグレードは、オプション選択により、ほぼ同じ設定にすることができます。
一方で、排気量が1.8Lと2Lと違うため、走りに違いがあるか気になる方は多いのではないでしょうか。
今回、愛車の新型プリウスUグレードと、お借りしたGグレードで、山道、高速、一般道を200キロ走り、グレード間の違いを比較しました。
2グレードではオプション設定できる安全機能に差があり、なかには高速道路の運転が大きく変わる機能もあります。
UグレードとGグレードを検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
新型プリウスUグレードとGグレード比較7選
7つの比較ポイントは、外装、内装、走りの違い、安全機能の違い、実燃費の違い、金額の違い、オプションの違いです。
比較に使った、新型プリウスGグレードとユーグレードの主要スペックはこちら。
ちなみに、Uグレードは納車一ヶ月が経った愛車で、Gグレードはトヨタシェアで借りた車となります。
Gグレードは、Uグレードと比較すると、最高出力、最高トルク共に、Uグレードの約1.5倍です。
カタログスペック上の走行性能は圧倒的にGグレードの方が高いですが、実際の走りの違いや燃費の違いはどうなるでしょうか?
本記事の内容と同じ動画をYoutubeにアップしています。
記事を読むよりも動画を見る方が楽な場合もありますので、是非ご覧ください。
【新型プリウス比較1】外装の違い
新型プリウスのユーグレードとGグレードの外観の違いは、ホイールとタイヤだけです。
それ以外に違いはまったくありません。
ただ、並べて比較してみると、19インチと17インチのホイールの印象は全然違いますね。
Uグレードのホイールは、空力のためのホイールキャップが黒で面積が大きいから、タイヤと一体化しているような感じがあります。
黒ボディーとの組み合わせは悪くないですね。
一方のGグレードは、さすがの19インチ。迫力があってカッコいいですね。
ちなみに、選べるボディーカラーでGグレードとUグレードには違いがあり、エモーショナルレッドは、Uグレードでは選べますが、Gグレードでは選べません。
もし、エモーショナルレッドを注文したい場合には気をつけてください。
ボディー色として比較すると、白と黒の違いはかなりはっきりしていて、特にリア部の違いが大きいです。
黒プリウスはリアについているプリウスのロゴが同色となり、あまり強調されていませんが、一方の白プリウスは、プリウスロゴがはっきりと強調され、オシが強い感じです。
これは好みが分かれるところです。
どちらも良さがあるので、この画像や動画をぜひ参考にしてください。
【新型プリウス比較2】内装の違い
UグレードとGグレードの内装だが、今回はどちらも上級内装なので差がありません。
Uグレードは標準内装と上級内装が選択でき、黒プリウスは上級内装オプション装着車で、Gグレードとは差がありません。
Uグレードの7年契約の場合だと、上級内装へのアップグレードは月額880円のアップになります。
上級内装を選ぶと、シートヒーターや上級ファブリック、アンビエントライトなど、7種類もの装備がアップグレードされるので、ぜひ選んでいただきたいオプションです。
特に、アンビエントライトを装備したのは、トヨタ車では新型プリウスが初めてです。
見た目だけでなく、アンビエントライトの機能性は高く、信号待ちで停車しているとき、前の車が発進した直後に点滅してくれるのは嬉しい機能です。
少しぼーっとしてるとき、光の点滅で気づくことも実際にあります。
上級内装でも、GとUグレードでは2点違いがあります。
一つは走行モード変更ボタンが、トグルスイッチかスイッチ式の違いです。
Uグレードは、一つのボタンを何度も押すごとに、走行モードが変わる方式となります。
Gグレードの走行モードは、ノーマル、エコ、スポーツ、カスタムの4つで、 Uグレードは、ノーマル、エコ、パワーの3つです。
4つを押しボタンで変更するのは間違いやすいと考えて、Gグレードはトグルスイッチなのでしょう。
もう一つの違いは、トランクルームの中にあります。
2リッターエンジンの場合、トランクルームの右側にバッテリーが置いてあります。
トランクにこの出っ張りがあるのは、ちょっと邪魔ですね。
Uグレードのバッテリーは、トランクルームにはありません。
でっぱりがないから、ゴルフバックが横置きでぎりぎり入るかかもしれないですね。
ただでさえ、先代プリウスよりトランクルームが狭くなってるから、2リッターのトランクルームのでっぱりはなんとかして欲しいところです。
ただ、どうしてもトランクに入れないと対応できない、なんらかの問題があったんでしょう。
内装についてまとめると、上級内装なら違いはほとんどありません。
Uグレードを選ぶなら、上級内装を強くおすすめします。
アンビエントライトとシートヒーターだけでも、上級内装にするメリットはあります。
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【新型プリウス比較3】走りの違い:山道編
新型プリウスは、山道を走ると本当に楽しいです。
先代のプリウスとはまったくの別物で、走りにこだわって開発されたことがよく分かります。
より楽しいのはGグレードで、走行モードをスポーツにするとステアリングの重さも変わり、山道ドライブにマッチしています。
2リッターエンジンもレスポンスがよく、プリウスに乗っていると思えないような走りですね。
一方のUグレードも十分速く、エンジンの非力さをカバーするように、モーターで補足している感じがしました。
ただ、連続する下りコーナーでは、Gグレードのキレがよかったです。
キレがいい理由は、スタビライザーがフロントとリアについているGグレードの方が、姿勢が安定するからではないでしょうか。
Uグレードにもスタビライザーはついていますが、フロントのみだからです。
他に走行性能に差が出る装備としては、Gグレードにだけパフォーマンスロッドがついています。
パフォーマンスロッドは、レクサスNXなど一部の車種に付属しているパーツで、乗り心地や操縦安定性が向上します。
Uグレードと比較してキレがあったのは、おそらくスタビライザーとパフォーマンスロッドの違いが大きそうです。
グレードには関係ないですが、新型プリウスの運転支援機能も素晴らしい。
カーブ手前でスピードが速いとき、自動でブレーキをかけスピード調整してくれる機能です。
運転に自信がなくても、車がサポートしてくれるので、誰でも山道運転を楽しめます。
【新型プリウス比較4】走りの違い:高速道路編
高速道路では、合流のしやすさ、乗り心地の良さ、運転の落差、この3ポイントでGグレードとユーグレードを比較します。
合流のしやすさは、Gグレードのパワーに驚いた。 FF車なのに、前が少し浮く感じがしたくらいでした。
Uグレードも十分な加速力があり、合流に困ることはありませんが、Gグレードと比較するとどうしても劣ってしまいます。
新型プリウス2リッターエンジンの加速力がすごすぎますね。
次に、乗り心地の良さですが、これはUグレードが僅差で上回りました。
Gグレードはしっかりした乗り心地で、高速道路上のショックも十分に吸収してくれます。
ただ、Uグレードと比較すると、少しだけゴツゴツしている感じはしました。
最後に運転の楽さを評価します。
これはUグレードの勝利です。
運転支援機能を利用した半自動運転を続ける際、Uグレードの方が楽だからです。
高速道路で使う主な運転支援機能は、全車速対応のレーダークルーズコントロール、LCCと、ハンドル操作を支援するレーントレーシングアシスト、LTAです。
GグレードとUグレードで運転支援機能自体はまったく一緒ですが、支援を維持する労力の差がでました。
LCCとLTAを利用し続けるためには、ハンドルを握っていなければなりません。
そのハンドルを握っているかどうかの判断が、Gグレードは感圧式で、ユーグレードはタッチセンサー式でした。
昔のカーナビと今のカーナビで比較すると、昔のカーナビは感圧式だったから、力を入れて押さないと反応しませんでした。
一方、現在のカーナビはタッチ式だから、力を入れずに操作できます。
力を入れる必要がないから、Uグレードのタッチセンサー式であれば、楽に運転支援機能を利用できます。
長距離を運転すると、特にタッチセンサー式のほうが楽になります。
そんないい機能が、なんでGグレードにはついていないのかというと、オプション設定がないからです。
タッチセンサーはステアリングヒーターとセットですが、Gグレードにはステアリングヒーターのオプション設定がありません。
私が保有するUグレードは、ステアリングヒーターオプションを付けているからタッチセンサー式になります。
オプションを選ばなければ、Uグレードも標準ではGグレードと同じ感圧式になります。
次は、一般道路の違いを解説します。
【新型プリウス比較5】走りの違い:一般道路編
一般道路,特にまちなかで運転するときは、ストップアンドゴーの繰り返しが多いから、加速と減速がスムーズにできることが重要です。
それと、意外とでこぼこな道や段差が多いから、乗り心地も大切ですね。
結論から先に伝えると、一般道ではGグレードとユーグレードの差はほとんどありません。
新型プリウスのブレーキは、ハイブリッド車とは思えない自然な感覚で止まることができます
加速についてもスムーズで、一般道ではストレスがまったくなく、GグレードもUグレードも、ストップアンドゴーでは差がでません。
2グレードの乗り心地の差を解説します。
Gグレードは19インチタイヤと大きなタイヤで扁平率も低いですが、ギャップでもゴツゴツ感が少ないです。
山道比較のときに解説したパフォーマンスロッドの恩恵も大きいはずです。
Gグレードは高級な車に近い乗り心地になっています。
Uグレードは、17インチで扁平率が60と、エアボリュームが多いタイヤを履いています。
そのため、多少のギャップは気が付かないほど自然な乗り心地です。
また、一般道では、運転支援機能のPDA、プロアクティブドライビングアシストが動作する機会が多いです。
信号待ちで車が止まっている場合など、アクセルとブレーキを離していると、勝手にブレーキが効いてくれます。
高速道路比較のときにでてきたレーダークルーズコントロールの機能を応用し、一般道でも利用しているのだと思われます。
一般道は、Gグレードとユーグレード、どちらも同じように走りやすいです。
【新型プリウス比較6】安全機能の違い
新型プリウスの安全機能の数は多く、先代プリウスと比べると25個も機能が増え37個もあります。
GグレードとUグレードの安全機能も少し違っており、標準装備として設定されている安全機能は、圧倒的にGグレードの方が多いです。
たとえば、ブラインドスポットモニターや後方車両接近通知機能は、Gグレードは標準でUグレードはオプション選択となります。
Uグレードがオプション選択できる安全機能は12種類ありますが、セキュリティーパッケージとして3種類の安全機能パッケージから選ぶことになります。
Uグレードでオプション選択できるセキュリティパッケージ3種
それぞれ解説します。
セーフティーパッケージ1は、安全機能オプションはすべて含まれているが、パノラミックビューモニターは含まれていません。
セーフティーパッケージ2は、パノラミックビューモニターは含まれているが、ステアリングヒーターがありません。
そのため、高速道路比較で伝えた、半自動運転中のセンサーがタッチセンサーではなくなります。
最後のセーフティーパッケージ3は、全部入りですね。
ちなみに、愛車のUグレードは全部入りの、セーフティーパッケージ3を選んでいます。
Uグレードを選ぶなら、セーフティーパッケージ3がおすすめです。
Gグレードは、パノラミックビューモニターがオプションとなっている。
今回借りたGグレードはパノラミックビューモニターなしでした。
死角が生まれ、運転が不安な場所がいくつかあったので、パノラミックビューモニターはできれば付けたほうがいいです。
店の駐車場から出るときに右左折するときなど、自転車や歩行者を確認するために、特に必要だと思いました。
新型プリウスは、このようなシチュエーションで少し見えにくいです。
パノラミックビューモニターなら、フロントカメラビューでチェックできるので安心ですね。
安全機能では、Uグレードにはあって、Gグレードにないオプションもあります。
Uグレードでオプション選択もGグレードにはない安全機能
レーンチェンジアシスト、フロントクロストラフィックアラート、緊急時操舵支援の3種類です。
ちなみにこの3機能は、新型クラウンクロスオーバーでも、最上位グレードRSにオプション設定されているものです。
このなかで、レーンチェンジアシストは実際に使ってみてよかったですね。
高速道路でレーダークルーズコントロール、レーントレーシングアシストを使って半自動運転的な利用ができます。
名前の通り、車線変更を自動でおこなってくれる機能です。
もちろん自分で目視確認する必要はありますが、カメラが後方からの速い車や十分な車間を自動認識してくれて安心です。
速い車が来たときなどはレーンチェンジアシスト機能がキャンセルされます。
レーンチェンジアシスト機能があるおかげで、高速道路の運転のほとんどを、半自動運転で対応できるようになりました。
最後に燃費比較をしていきます。
【新型プリウス比較7】燃費の違い
燃費計測した区間と、Gグレード、ユーグレードの実燃費を表にしたのはこれです。
全部の区間、Uグレードのほうが燃費がいいわね。
乗り方の違いなどの影響もありますが、カタログスペック通り、ユーグレードの方がGグレードよりも少し燃費は良さそうです。
それぞれの区間で解説します。
渋滞がある高速の燃費比較
区間1は、ほぼフラットな高速道路で、少し渋滞があった区間のため、この区間では、あまり燃費の差が大きくありませんでした。
おそらく、渋滞にはまっていたときに回生ブレーキが効き、バッテリー充電が効率的になされたと思います。
また、速度が上がらなかったから、バッテリー駆動の時間が長かったと想定できます。
ところどころ渋滞しているような道路だったら、Gグレードも燃費がよさそうですね。
ほぼ渋滞がない高速の燃費比較
次の区間2は、ほぼ渋滞がなく制限速度付近で走った区間です。
Gグレードの燃費が悪い理由は、エンジンがかかっている時間が長いことだと考えられます。
実際に、Uグレードに乗っているときと比較して、Gグレードの方がエンジンのかかるタイミングが早く、エンジン駆動時間が長かったです。
また、40キロ重い車重の影響なのか、バッテリー消費量がユーグレードよりも少し多い可能性がもあります。
高速と一般道の燃費比較
区間3は高速だけではなく、一般道と山道を走った区間で燃費差が少ないです。
高速では下り区間も長かったから、バッテリーが効率的に充電できたようです。
区間4は区間3の逆で、一般道から高速に乗った形です。
一般道の下りが短く、それほどバッテリー充電がされなかった可能性があります。
最終区間の区間5は区間2の逆区間となりますが、区間2と比較すると、Gグレードとユーグレードの燃費差はさほど大きくありませんでした。
詳細は分かりませんが、下り基調の道が多かったので、バッテリー充電が効率的だった可能性がありますね。
平均燃費の比較
全区間を単純に平均すると、Gグレードのガソリン1リッターーあたりの燃費が24.72キロメートル。
Uグレードがガソリン1リッターあたり、28.64キロメートルの燃費となりました。
Uグレードの方が、Gグレードより、116%ほど燃費がいいと言えます。
カタログスペックで比較しても、ユーグレードの方がGグレードより114%ほど燃費がいいから、ほとんど比率が変わりませんでした。
高速走行をしていると、ユーグレードのホイールキャップが燃費向上に役立ちそうだと感じました。
今後、同じ区間をホイールキャップなしで走り、燃費の差をチェックしてみようと思います。
KINTOで新型プリウスをチェックする
まとめ
最後までご覧いただき、誠にありがとうございました。一言でまとめます。
GグレードとUグレードを200キロ走って比較したら、どちらも凄くよい車でした。
比較の結論としては、走りを追い求めるならGグレード。
高速道路を含め、できるだけ楽に運転したいならUグレード、という結論です。
もちろん、新型プリウスには、ほかにもPHEVやZグレード、法人向けですがXグレードもあります。
今回は、判断に迷うことが多そうな、GグレードとUグレードに特化して比較しました。
今後も新型プリウスUグレードの情報を中心に、他のグレードとの比較動画もアップする予定です。
ぜひブックマーク登録の上、今後の記事を楽しみにお待ちください。