KINTO(トヨタのクルマのサブスク)に、2026年9月4日から初めて商用車が加わりました。トヨタのプロボックスです。しかも法人専用ではなく、個人でも申し込めます。
結論から言うと、25,080円は間違いではありませんが、ボーナス月に165,000円ずつ払う前提の金額です。当ブログがいつも使っている基準(初期費用フリープラン・7年・ボーナス月加算なし・税込)に揃えると月52,580円。倍以上の開きがあります。
この記事は、KINTO公式のラインアップデータとトヨタ公式サイトから2026年9月12日に実測した金額をもとに書いています。「25,080円のカラクリ」「グレード別の月額」「商用車だけに与えられた月5,000km枠の使いどころ」「個人が乗るときの商用車のクセ」を順に見ていきましょう。
- 個人でも契約できる(法人専用ではない)。2026年9月4日開始
- 月額は52,580円〜(7年・ボーナス月加算なし・税込)。報道の25,080円はボーナス165,000円×年2回が前提
- 7年総額は4,416,720円。ボーナスを使っても使わなくても総額は変わらない
- 走行距離の枠は月5,000km=乗用車(1,500km)の3.3倍。KINTOで唯一「距離を走れる」クルマ
- ただし商用車=安い、ではない。取扱53車種のうち10番目の安さで、シエンタ(49,610円)より高い
詳しくは ▶ 25,080円の正体 ▶ グレード別の月額 ▶ 月5,000km枠の損得
月25,080円の正体|ボーナス月165,000円×年2回が前提
KINTOには「ボーナス月加算」という支払い方があります。年2回のボーナス月にまとまった額を上乗せするかわりに、毎月の支払いを下げる仕組みです(初期費用フリープランのみ選択可)。
プロボックス(Gグレード・ガソリン・2WD/7年契約)で、4つの支払い方を並べるとこうなります。
| 支払い方 | 毎月の支払い | ボーナス月の加算(年2回) | 7年間の支払総額 |
|---|---|---|---|
| ボーナス加算なし(当ブログ基準) | 52,580円 | 0円 | 4,416,720円 |
| ボーナス月 55,000円 | 43,450円 | 55,000円 | 4,419,800円 |
| ボーナス月 110,000円 | 34,210円 | 110,000円 | 4,413,640円 |
| ボーナス月 165,000円(報道の金額) | 25,080円 | 165,000円 | 4,416,720円 |
見てのとおり、どの払い方を選んでも7年総額は441万円前後で、ほとんど変わりません(最大でも約6,000円の差で、これは月額の端数処理によるものです)。ボーナス加算は「安くなる仕組み」ではなく、同じ総額を、平らにならして払うか、年2回の山を作って払うかの違いでしかありません。

「月25,080円〜」という表記そのものは正しいんです。ただ、家計に毎月効いてくるのは52,580円のほう。当ブログがKINTOの月額を必ず「ボーナス0」で揃えているのは、車種をまたいで比べられるようにするためです。
グレード別の月額|ハイブリッドとの差は月2,200円
トヨタ公式サイトには、プロボックスのグレードごとにKINTOの月額が掲載されています。条件は当ブログ基準と同じ「初期費用フリープラン/7年契約/ボーナス月額加算なし/スタンダードパッケージ/追加オプションなし」です。
| グレード | パワートレイン | 駆動 | WLTCモード燃費 | 月額(税込) |
|---|---|---|---|---|
| G | ガソリン 1.5L | 2WD | 17.3km/L | 52,580円 |
| F | ガソリン 1.5L | 2WD | 17.3km/L | 54,450円 |
| GX | ハイブリッド 1.5L | 2WD | 24.2km/L | 54,780円 |
| F | ハイブリッド 1.5L | 2WD | 24.2km/L | 59,180円 |
| G | ガソリン 1.5L | 4WD | 15.1km/L | 54,120円 |
| F | ガソリン 1.5L | 4WD | 15.1km/L | 55,990円 |
最安はG(ガソリン2WD)の52,580円。ハイブリッドのGXは54,780円で、差はわずか月2,200円です。燃費はWLTCモードで17.3km/L→24.2km/Lと大きく伸びるので、走る人ほどハイブリッドが効いてきます。
ハイブリッドの元が取れるのは「月785km」から
レギュラーガソリンの全国平均価格は170.0円/L(2026年9月7日時点・資源エネルギー庁の給油所小売価格調査)。この価格でGとGXの燃料代を比べると、次のようになります。
| 月に走る距離 | G(ガソリン)の燃料代 | GX(HV)の燃料代 | 燃料代の差 | 月額の差 | 差し引き |
|---|---|---|---|---|---|
| 1,000km | 9,830円 | 7,020円 | 2,810円 | +2,200円 | HVが610円お得 |
| 1,500km | 14,740円 | 10,540円 | 4,200円 | +2,200円 | HVが2,000円お得 |
| 3,000km | 29,480円 | 21,070円 | 8,410円 | +2,200円 | HVが6,210円お得 |
| 5,000km | 49,130円 | 35,120円 | 14,010円 | +2,200円 | HVが11,810円お得 |
計算すると、月785km以上走るならGX(ハイブリッド)のほうが総支払いは安くなります。年間9,400km程度なので、よほど乗らない人でないかぎりハイブリッド有利ということです。
月5,000km|KINTOで唯一「距離を走れる」クルマ
プロボックスがほかのKINTO車種と決定的に違うのが、走行距離の枠です。
| 項目 | 乗用車(プリウス・シエンタなど) | プロボックス(商用車) |
|---|---|---|
| 基準走行距離 | 月1,500km | 月5,000km |
| 3年契約 | 54,000km | 180,000km |
| 5年契約 | 90,000km | 300,000km |
| 7年契約 | 126,000km | 420,000km |
| 超過したとき | 1kmあたり11円(ガソリン車・ハイブリッド車) | |
KINTOのいちばん厳しい制約は、この月1,500km(年18,000km相当)という枠です。通勤や仕事でよく走る人は、7年契約の126,000kmに収まらないことがあります。プロボックスは、その制約をまるごと外してくれる唯一の選択肢になりました。
何km走るならプロボックスが得なのか
乗用車で距離を超過した場合の精算額を月あたりに直し、プロボックスと並べてみます。
| 月に走る距離 | ヤリス 36,630円 | ルーミー 39,710円 | シエンタ 49,610円 | プリウス(U) 50,270円 | プロボックス 52,580円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1,500km(枠内) | 36,630円 | 39,710円 | 49,610円 | 50,270円 | 52,580円 |
| 2,000km | 42,130円 | 45,210円 | 55,110円 | 55,770円 | 52,580円 |
| 3,000km | 53,130円 | 56,210円 | 66,110円 | 66,770円 | 52,580円 |
| 4,000km | 64,130円 | 67,210円 | 77,110円 | 77,770円 | 52,580円 |
| 5,000km | 75,130円 | 78,210円 | 88,110円 | 88,770円 | 52,580円 |
逆転する分かれ目はこのあたりです。
- プリウス(U)とは月1,710km、シエンタとは月1,770kmで逆転。つまり枠を少し超えるだけでプロボックスのほうが安くなります
- ルーミーとは月2,670km、ヤリスとは月2,950kmで逆転
- カローラツーリング(54,230円)やカローラクロス(54,670円)はもともとプロボックスより高いので、1,500kmを1kmでも超えた時点でプロボックス有利です
走行距離の超過は契約満了時にまとめて精算されます。また判定は月ごとではなく契約期間トータル(1,500km×契約月数)なので、月ごとの多い・少ないは均されます。上の表は比較のために月あたりへ割り戻したものです。距離の考え方はKINTOの走行距離は月何km?1,500km制限の超過料金と対策で詳しく解説しています。

私はKINTOを3台続けて契約していますが、いちばん気を遣うのが走行距離です。7年なら126,000kmが上限。「仕事でも使うから距離が読めない」という理由でKINTOを見送っていた人には、今回の追加は大きな変化だと思います。
個人が乗るなら知っておきたい商用車のクセ
プロボックスは商用のバンです。乗用車と同じつもりで契約すると、あとから「そうだったのか」となる点がいくつかあります。
車検が毎年ある
貨物自動車(車両総重量8トン未満)の車検有効期間は、初回2年・2回目以降は1年です(自家用乗用車は初回3年・以降2年)。
| 区分 | 初回 | 2回目以降 | 7年契約中の車検回数 |
|---|---|---|---|
| 自家用乗用車(プリウス等) | 3年 | 2年 | 2回 |
| 貨物車(プロボックス) | 2年 | 1年 | 5回 |
ただし費用の心配はいりません。KINTOは車検費用もメンテナンス費用も月額に含まれているからです。効いてくるのは入庫の手間で、7年で3回多くお店に預けることになります。見方を変えれば、年1回車検の商用車をコミコミ定額で持てるのはKINTOの強みとも言えます。含まれる範囲はKINTOのメンテナンスは何が含まれてる?にまとめています。
乗車定員は2/5名|後席は「荷室優先」
全グレード共通で乗車定員は2/5名です。5人乗れる設定はあるものの、後席は荷物を積むために畳むことが前提の作りで、乗用ワゴンのような居住性は期待できません。家族の乗車がメインなら、素直にシエンタやカローラツーリングを選んだほうが満足度は高いはずです。
自動車税は年8,000円(乗用車の4分の1)
貨物自動車(最大積載量1トン以下・自家用)の自動車税種別割は年8,000円。同じ1.5Lクラスの乗用車は年30,500円(2019年10月1日以降の新車登録)なので、年22,500円・7年で157,500円の差があります。
ただしKINTOは自動車税も月額に含まれています。税金が4分の1で済むのに、月額はシエンタより高い——これが「商用車なのに安くない」理由のひとつです。税金の安さは、そのまま利用者の得にはなりません。
商用車固有の論点として、①ナンバーの区分(4ナンバーになるか)②社名ステッカー・マグネットの貼付可否 ③事業用(緑ナンバー)登録の可否は、本記事の執筆時点で公式の一次情報を確認できていません(KINTOの車種ページが動的表示で内容を取得できませんでした)。KINTOは自家用登録(所有者=KINTO/使用者=契約者)で、レンタカーの「わ」ナンバーにはならない、という原則は乗用車と共通です。上記3点は契約前に販売店へ直接ご確認ください。
T-Connect搭載と同時にKINTO入りした
プロボックスは2026年9月4日に一部改良が発売され、T-Connectサービスとヘルプネット(エアバッグ連動タイプ)、マイカーサーチ機能が搭載されました。KINTOの取扱開始はこの同じ日です。
他のKINTO車種と比べると安い?
「商用車なら安いだろう」と思って調べ始めた方には、残念な答えになります。
| 順位 | 車種 | 月額(7年・ボーナス0・税込) |
|---|---|---|
| 1 | ヤリス | 36,630円 |
| 2 | ルーミー | 39,710円 |
| 3 | ヤリス(Uグレード) | 44,110円 |
| 7 | シエンタ | 49,610円 |
| 8 | プリウス(Uグレード) | 50,270円 |
| 10 | プロボックス | 52,580円 |
| 12 | カローラ ツーリング | 54,230円 |
| 14 | カローラ クロス | 54,670円 |
プロボックスは53の掲載のうち10番目。ヤリスより15,950円、ルーミーより12,870円高く、シエンタよりも高い位置にいます。プロボックスを選ぶ理由は「安いから」ではなく、「月5,000km走れるから」「荷物を積めるから」——ここを取り違えないことが大事です。納期の目安は3〜4ヶ月程度(公式の納期データ・2026年9月10日更新)です。
他社リースという選択肢
プロボックスは商用車として各社のカーリースでも定番の車種です。走る距離が読めない人ほど、走行距離の考え方が会社ごとに違う点は比べる価値があります。KINTOのように定額で枠が決まっている会社もあれば、走った分だけ払う従量制、長期契約で月額を下げるプランを持つ会社もあります。
3社の考え方の違いはKINTO・ニコノリ・エンキロを徹底比較に、走行距離が少ない人向けの選び方は走行距離が少ない人向けカーリース3社徹底比較にまとめています。
プロボックスを他社リースでも見積もってみる
同じクルマでも、契約年数と走行距離の考え方が変わると総額は変わります。KINTOの見積もりと並べてみるのがおすすめです。
KINTO(公式):
税金・任意保険・車検・メンテナンスまで全込み。プロボックスは月52,580円〜(7年・ボーナス0・税込)。
▶ KINTO公式で見積もり
ニコノリ(全メーカー対応):
契約期間を5年〜11年から選べる。走行距離プランも選択制。
▶ ニコノリ 無料見積もり
※ニコノリのリンクはアフィリエイトリンクです。KINTOは公式リンクです。取扱車種・プランは各社の最新情報をご確認ください。
よくある質問
まとめ
- KINTO初の商用車・プロボックスは2026年9月4日から個人でも契約できる
- 月額は52,580円〜(7年・ボーナス月加算なし・税込)。報道の25,080円はボーナス月165,000円×年2回が前提で、7年総額はどちらも4,416,720円と変わらない
- グレード差は小さく、ハイブリッド(GX 54,780円)との差は月2,200円。月785km以上走るならハイブリッドのほうが総支払いは安い
- 最大の価値は月5,000kmという走行距離の枠。乗用車で枠を少し超えるだけで、プロボックスのほうが安くなる
- ただし商用車=安いではない(53掲載中10番目)。車検は毎年、後席は荷室優先。ナンバー区分やステッカー貼付の可否は要確認
KINTOそのものの仕組み(月額に何が含まれるか、返却時にどうなるか)はKINTOの仕組みを図解|料金・保険・返却とカーリースとの違いにまとめています。
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※ 月額・納期はKINTO公式の車種データおよびトヨタ公式サイトを2026年9月12日に取得した実測値です(初期費用フリープラン・7年・ボーナス月加算なし・税込/納期データの公式更新日2026年9月10日)。走行距離・取扱開始日はKINTOのプレスリリース(2026年9月4日)、ガソリン価格は資源エネルギー庁の給油所小売価格調査(2026年9月7日時点・レギュラー170.0円/L)、車検の有効期間は国土交通省「自動車検査証の有効期間」、自動車税種別割の税額は東京都主税局の税率表によります。価格・取扱状況は変更されることがあるため、契約前に必ず公式サイトでご確認ください。

















KINTOのプロボックスが月25,080円って見たけど、商用車ってそんなに安いの?